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Chubu Institute of International Languages is an academy for cultivating global talented persons. Our Institute has three departments:

Ⅰ.受講生・受講者募集:受講者を随時募集しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

1.
CIIL進学塾では、プリスクール/幼稚園(3~6才)のレベルから高校生までのため、 算数/数学、国語、英語、理科、社会などの科目を指導しております。 CIIL進学塾では、いつでも受講を開始できます。

 

2.
言語教育部門では、大学生、会社員、一般人そしてシニアの方々のための英語、中国語、タイ語、日本語のコースがあり、大変好評です。

 

3.
国際研究部門では、定期一般コース、「日本企業と国際コミュニケーション:日本・中国・タイなど」という講習会の受講者を只今募集中です。

 

4.セミナー:一回のみの90分間 毎週日曜日15:00~16:30
         テーマ:「言語によるコミュニケーションを効果的に図るには?」
         会 場:本センター 
         参加費:8,000円(個人参加) 6,000円(グループ参加)
         どなたでもふるってご参加ください。

 

5.Department of International Studies offers a Five-day Intensive Course in Japanese Studies such as Japanese Corporation Management and Japanese Language. Foreigners, company employees and students who wish to study or do research in business or Japanese linguistics are invited to take any course in this Department. See English / Thai Site for more details.

II.本センターの海外活動

●2010年1月31日(日)に、国際研究部門がタイ王国バンコク市のQueen’s Park Hotelにてセミナーを開催し、多くの関心を集めました。テーマ:「日本語のモッタイナイと日本人社会」
●2012年9月15日(土)に国際研究部門がタイ王国バンコク市のForum Park Hotelにてセミナーを行う予定です。テーマは:「もったいないの概念Part Ⅱ―日本企業と社会における実践2012」

言葉の意味と文法 文学博士(言語学者)中川サワリー

Ⅰ.英語の「OPEN と CLOSED」について

 ご存じでしょうか。日本では、お店などで営業や閉店の時間をお客さんに知らせるために、ドアにかけている小さな看板に「営業中」と「終了」などという文字が書いてあるのを良く見かけますね。これは海外では英語で “OPEN” と “CLOSED” と書いて知らせます。さて、なぜ “CLOSED” は過去形を使うのでしょうか。なぜ “OPEN” は過去形、つまり、語尾に~ed がついていないでしょうか。英語の初級の方、いや、中級や上級の方でさえ、このことについて考えたことがない、気がついていないかもしれませんね。その理由は次の説明になります。
 まず、open の意味・用法を見てみましょう。
親子の会話 A: Mother: Please open the window. 窓を開けなさい。
      B: Daughter: The window is open, Mom. (It’s open, Mom.)
                    窓は開いているわよ、お母さん。
 以上のABopenの日本語訳は、それぞれ「開ける」と「開く」になります。Aは命令文なので、「開ける」という動詞を使うわけです。この場合のopen は「開けなさい」という動詞であることは理解できるでしょうね。Bでは、娘は「窓が開いている」という状態を説明している文を使っています。日本語では状態を表す場合、自動詞を使うことがあります。この場合自動詞の「開く」を使うことになります。
  これを見ると、日本語では語幹の「開」と語尾の「~ける」か「~く」をつけることによって「他動詞」か「自動詞」になるわけです。これに対して、英語はABopenを使いますが、Aopenは動詞で、 Bopenは「開いている」という状態を表す形容詞です。そのため、Bopenisbe-動詞を使わなければならないのです。今度は、以上の文をclose(閉める)に書き換えてみましょう。
 A: Mother: Please close the window. 窓を閉めなさい。
 B: Daughter: The window is closed, Mom. (It’s closed, Mom.)
             窓は閉まっているわよ、お母さん。
  この場合の日本語も以上のopenの例文と同じような説明がつきます。つまり、Aの命令文では「閉める」という動詞を使うのとBの状態を表す自動詞「閉まる」との使い分けです。ところが、英語では、A ではclose を使うのに、なぜB ではclosedを使うのでしょう。その理由は次のようです。
 open は動詞でも、形容詞でも同じ形で、両方とも open を使います。しかし、close は「閉める」という意味しか表しません。同じ形の形容詞 close は「閉まる」ではなく、「近い、親しい」という別の意味になってしまいます。従って、「閉まっている」という状態を表したい場合、closed という受身の形、つまり、過去分詞の形にしなければならないわけです。このような文法上の理由でBの場合の
B:  The window is closed. は「窓が閉められています(窓が閉めてあります)」という意味合いがあります。
 ここまで見ると、もうおわかりでしょう。先のお店の看板のたった一つのことばだけなのに、このような複雑なことが含まれているなんて想像もつかないと思う人もいるでしょうね。ですから、お店の看板は状態を表す例文Bと同じように、
The store is open.  店が開いています。  (営業中) → OPEN
The store is closed. 店が閉まっています。(終了)   →  CLOSED
となっているのです。

ศ. ดร. เสาวรีย์ นากางาวา